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病院の人材紹介会社利用は、 看護師が最多で平均手数料76万円
福祉医療機構は、(公社)全日本病院協会および(一社)日本医療法人協会と共同で病院を対象とした人材紹介手数料に関するアンケート調査を実施。10月5日にその結果を公表した。職種別では看護師の紹介を利用する病院がもっとも多く、77.6%を占めた。
次いで医師が38.2%、看護補助者が29.5%、准看護師が20.3%となっている。
■手数料率は平均22~24% 9割以上の会社が手数料返戻保証付き
平均手数料は、看護師が76.0万円、医師が351.7万円。福祉医療機構によれば、「人材紹介手数料が医業収益に占める割合は年々増加」しており、2018年度の一般病院の医業収益対医療利益率は1.8%となっている。人材紹介会社の手数料は、「採用者の年収に対する割合」で算出しているところが圧倒的に多く、98.3%を占めた。手数料率はほぼ22~24%で設定されている。採用した職員が自己都合で退職した場合の保証については、89.9%と9割近くが手数料返戻の保証付きにしている。保証期間については、1~3カ月が63.4%を占めており、1年に設定しているのは5.2%しかなかった。もっとも多いのは3カ月で39.4%となっている。
■1年以内の離職率20%以上の職種が6つもある
一方で、離職率も残念ながら高い。しかも、1カ月、3カ月、6カ月、1年と徐々に増える傾向にあり、手数料返戻の保証期間を意識しての退職が多いことが窺える。たとえば看護師は同期間で順に3.7%、7.6%、12.6%、20.3%。最も離職率の高い准看護師は、順に11.0%、17.1%、24.4%、41.5%となっており、人材紹介会社経由での採用がリスクとすら感じられる結果となっている。
ちなみに医師は0.6%、1.2%、2.3%、15.8%。1年以内の離職率が20%以上となる職種は6つもあり、低い順に管理栄養士(20.0%)、看護師(20.3%)、事務職員(23.5%)、助産師(27.3%)、看護補助者(33.5%)、准看護師(41.5%)となっている。
病院の人材紹介会社活用は、経営を圧迫すると以前から指摘されているが、それを裏付ける調査結果となった。福祉医療機構は、「職員の人員配置基準と公定価格による報酬設定が、他業界よりも人材紹介手数料が問題となっている背景と考えられる」と分析。
人材紹介手数料や保証期間などは、人材紹介会社との折衝時に検討する余地があるともしたうえで、「適切なサービスを提供する人材紹介会社への評価、人材紹介手数料の一定の基準、保証期間の延長などについて、早急な検討が必要である」と提言している。
なお、人材紹介会社の利用社数の平均値は5.3社。1~5社が60.6%、6~10社が22.8%、11~15社が5.0%、16社以上は2.9%となっており、病院側も多くの選択肢の中から吟味しようとする努力をしていることが伝わってくる。
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