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ミネルバ会計週報『総合課税譲渡資産でも控除可?』2020.11.02

 

通達と解説で課税のあり方を開示

 

配偶者居住権に係る敷地利用権は、分離課税の「土地の上に存する権利」には該当しない、というのが新しく出された措置法通達の中身です。

土地に関係する権利ではあるが、借家権の場合と同じなので、その譲渡対価は当然に総合課税の譲渡所得になるとしています。

最近公表の「令和2年度税制改正の解説」にも、配偶者居住権の消滅による所得は総合課税の譲渡所得と考えられるから「土地の上に存する権利」には該当しない、と書かれています。

 

総合課税譲渡所得からの5000万円控除

 

租税特別措置法に関わる規定の適用は一般に「分離課税」と言われ、所得税法とは異なる課税関係となる仕組みがそこに構築されています。

今年の税制改正で、租税特別措置法の収用関連規定に、配偶者居住権と敷地利用権の消滅を譲渡とみなして5000万円控除の規定を適用するとされました。

もし、配偶者居住権等消滅に係るみなし譲渡所得が分離課税の長期・短期譲渡所得に該当せず、所得税本法の総合譲渡所得に該当するのだとしたら、5000万円控除は可能なのか、とふと疑問が湧きます。

 

租税特別措置法の条文の検討をすると

 

それで措置法条文を確かめてみると、収用の5000万円控除は、分離課税の長期・短期の譲渡所得のみならず、所得税法の山林所得及び総合譲渡所得からも出来ることが確認されます。

さらに、同時に改正された収用代替資産取得、収用交換、収用換地の規定についても確かめてみると、ここでは、分離課税の長期・短期の譲渡所得のみならず、所得税法上の事業所得、山林所得、譲渡所得、雑所得の各所得について、収用特例規定の適用を認めていることが確認されます。

 

通達と解説に対する疑問は解決

 

そうすると、冒頭の、措置法通達と「令和2年度税制改正の解説」が言う通りに、配偶者敷地利用権が「土地の上に存する権利」非該当の総合課税譲渡所得資産であったとしても、収用の5000万円控除の適用は可能なので、今年の措置法収用の改正との法律間の不都合への疑問は解消されることになります。

 

 

 

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